研究内容
研究内容紹介
私たちの研究室では、機能性無機材料工学分野特にエネルギー・材料化学分野にわたって、種々の先端な機能性表面処理技術を駆使し、様々な機能性ナノ構造体(tubes, wires, rods, dots, pore arrays, laminated films, etc.)を創製する、基礎的な学術研究から実用的な新技術の研究開発まで幅広く携わっています。すなわち、スマートアノード酸化(高電場、限界高電位、段階式、交流電解など)と種々のナノコーティング技術(電気めっき、無電解めっき、ハイブリッドめっき、泳動電着、ゾル・ゲル成膜、スパッタ蒸着、電解エッチング、電解研磨など)とを組合せることにより、各種基板材料(Al, Cu, Mg, Ti, Zr, Nb, Fe, SUS, glass, ceramicsなど)の表面上に新規な機能性ナノ構造体を形成するとともに、次世代高信頼性自動車端子コネクタめっき材、高耐久性LEDリードフレームめっき材、大容量Liイオン二次電池の負極と正極材料、直接エタノール型燃料電池電極触媒、水素製造用の電極触媒、高性能光触媒、超高密度垂直磁気記録材料などの先端的かつ実用的な機能性薄膜材料の創製および諸特性の評価に関して研究しています。
研究領域① 実用技術の開発:自動車部品・電気部品の機能性表面処理
※画像をクリックで拡大します
種々の表面加工技術によりCu, Al, Mg合金などの上に様々な金属および酸化物ナノ材料を創製し、自動車端子・コネクタ、LEDデバイス、自動車エンジン部品、EV/HEV車高速充電コネクタ、燃料電池電極触媒、Liイオン二次電池電極材料、パソコンやカメラケース、機械部品などへ応用する研究を行っています。
研究領域② スマートアノード酸化による機能性ナノ構造体の創製
※画像をクリックで拡大します
電解液と電解条件などを工夫したスマートアノード酸化技術を活用して、Al, Ti, Zr, MgおよびITO膜付きガラス基板上に様々な酸化物ナノ材料を創製し、自動車エンジン部品、触媒担体、Liイオン電池電極材料、燃料電池用固体電解質、色素増感太陽電池電極、パソコンやカメラケース、機械部品などに応用する研究を行っています。
研究領域③ ナノコーティングによる機能性ナノ構造体の創製術
※画像をクリックで拡大します
材料表面に薄膜材料を被覆するナノめっき技術を利用して、Al, Cu, Fe, Tiおよびガラス基板上に様々な金属および金属―酸化物ハイブリッドナノ材料を創製し、電池電極触媒担体、光触媒材料、垂直磁気記録媒体、化学触媒、Liイオン電池電極材料などとして応用する研究を行っています。
研究テーマ
1. エネルギ材料の創製
2. 自動車部品の機能性表面処理技術の新規開発
3. 機械部品の表面高機能化
共同研究先
研究履歴(科研費・競争的資金などの外部資金による)
- 2023年08月~2025年2月、 経済産業省中小企業庁 令和5年度中小企業政策推進事業費補助金(成長型中小企業等研究開発支援事業)令和 5 年度 成長型中小企業等研究開発 支援事業 ( G o Tech 事業) 、「導電率を倍(対:主流電気接点めっき)&耐摩耗性も倍となる銀グラフェン複合めっき 技術の研究開発」
- 2023年04月~2024年4月、 田中貴金属記念財団 貴金属に関わる研究助成金 、「次世代高導電・耐摩耗性銀―グラフェン系複合めっきの開発 および特性向上メカニズムの解明」
- 2023年04月~2024年2月、 名古屋大学2023年度共同利用・共同研究 、「環境調和型表面処理技術によるチタン材料の表面高機能化」
- 2022年04月~2024年3月、日本銅学会 日本銅学会2022年度研究助成 、「次世代車載端子向けの銅合金上への高導電性・耐熱性Sn-Graphene系複合めっきの創製」
- 2021年04月~2022年2月、 名古屋大学2021年度共同利用・共同研究 、「環境調和型表面処理技術によるチタン材料の表面高機能化」
- 2020年04月~継続中、 日本軽金属奨学会研究教育基金 、「スマートアノード酸化とハイブリッドめっきによる軽金属(Al, Ti, Mg)の表面高機能化に関する研究」
- 2019年04月~継続中、 日本銅学会研究助成金 、「次世代の高信頼性自動車端子・コネクタ向けの高導電性・高耐摩耗性銀―グラフェン複合めっきの開発」
- 2019年04月~継続中、 田中貴金属記念財団 、「次世代の高信頼性自動車端子・コネクタ向けの高導電性・高耐摩耗性銀―グラフェン複合めっきの開発」
- 2019年04月~2022年3月、科学研究費補助金 基盤研究(B)、「高性能LIB負極向けのナノポーラスTi/Sn,Mo系複合膜のハイブリッド電解創製」
- 2017年07月~2019年3月、科研費:挑戦的研究(萌芽)、「ハイブリッドめっきによるCuとAl板への大容量LIB電極材料のワンプロセス形成」
- 2013年04月~2016年03月、科研費:基盤研究C、「自動車端子・コネクタ向けの次世代高信頼性超高耐熱Sn/Ag多層めっきの創製」
- 2016年02月~2017年01月、JST-マッチングプランナー・プログラム「探索試験」、「商用自動車エンジン部品用Al-Si 合金への傾斜型ナノポーラスアルミナ超厚膜の作製技術の開発」
- 2013年08月~2014年03月、JST-A-Step(探索タイプ)、「表面実装用高輝度・高出力LED反射材に向けた高耐久性ナノ複層型Sn/Ag3Sn多層めっきの開発」
- 2015年04月~継続中、民間企業との共同研究、「Agめっきの耐摩耗性向上および摩耗メカニズムの解明に関する研究」
- 2014年04月~継続中、民間企業との共同研究、「Al-Si系合金のアルマイト膜の厚膜化と多孔質化に関する研究」
- 2017年04月~2018年03月、民間企業との共同研究、「軽金属(Al, Ti, Mg)の環境調和型表面処理技術の新規開発」
- 2017年04月~2019年3月、日本銅学会研究助成金、「次世代高性能自動車端子および大電流充電コネクタ向けのCu合金上への高耐摩耗性Ag/Ag3Sn@Nano-C系多層めっきの開発」
- 2016年04月~継続中、軽金属奨学会研究補助金、「高安全性 Liイオン電池負極に向けたTi板上ナノポーラスTiO2-TiN アノード酸化複合膜の創製」
- 2015年04月~2017年03月、日本銅学会研究助成金、「次世代高耐久性LED反射材および大電流高速充電コネクタに向けたCu合金上へのナノ積層型Sn/Ag3Sn系多層めっきの開発」
- 2014年04月~継続中、日本化学研究会 化学研究連絡助成金、「スマートアノード酸化とナノめっきの組合せによる新規な機能性ナノ構造体の創製」
- 2013年04月~2015年03月、日本銅学会研究助成金、「次世代高容量Liイオン二次電池負極に向けたCu表面への大表面積ナノポーラス型Sn-TiO2ハイブリッドめっきの創製」
- 2013年04月~継続中、田中貴金属MMS賞、「Al上へのPd合金ナノポーラス構造体の創製による高効率DEFC電極触媒・水素触媒材料の開発」
- 2013年04月~2016年03月、軽金属奨学会研究補助金、「高性能エネルギー材料に向けたAl合金への3次元ポーラスアルミナナノ構造体の創製」